申請から支給までの流れ
生活保護の手続きは、おおむね次のように進みます。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 1. 相談 | 福祉事務所で生活状況を聞き取り。制度の説明を受ける |
| 2. 申請 | 申請書を提出。この日が申請日として記録されます |
| 3. 調査 | 家庭訪問、資産・収入の調査、扶養に関する調査など |
| 4. 決定 | 保護の要否を決定し、書面で通知される |
| 5. 支給開始 | 保護費が支給される。以後は毎月支給 |
決定の結果は、開始でも却下でも必ず書面で通知されます。口頭で「無理です」と言われただけの状態は、正式な決定ではありません。その場合は申請書を提出し、書面での決定を求めてください。
結果が出るまでの日数は法律で決まっています
審査にかかる日数は、担当者の裁量ではなく法律で定められています。
| 区分 | 日数 |
|---|---|
| 原則 | 申請日から14日以内に通知 |
| 延長する場合 | 最長30日まで(理由を通知書に明示する義務あり) |
| 30日過ぎても通知がない | 申請者は却下されたとみなすことができ、不服申立てに進めます |
延長できるのは、親族の資産・収入の調査に日数がかかる場合など特別な理由があるときに限られます。すべての申請で当然に30日かけてよいという意味ではありません。
また、14日を超えた場合は、決定通知書に遅れた理由を明示しなければならないことになっています。
家庭訪問や口座調査で確認されること
申請後、福祉事務所による調査が行われます。何を見られるのか不安に思う方が多いので、内容を整理します。
家庭訪問(実地調査)
ケースワーカーが自宅を訪問し、生活の実態を確認します。主に次のような点が見られます。
- 実際にそこで生活しているか
- 同居している人がいるか
- 住まいの状況(間取り、家賃に見合っているか)
- 生活に必要な家具や家電が揃っているか
- 健康状態や生活の様子
部屋を隅々まで調べられたり、引き出しを開けられたりするようなことはありません。生活の実態を確認するための訪問です。
資産・収入の調査
福祉事務所には、金融機関や勤務先、年金事務所などに照会する権限があります。申請時に同意書を提出するのは、この調査のためです。
- 預貯金口座の残高と入出金
- 生命保険の加入状況と解約返戻金
- 不動産や自動車の保有状況
- 給与、年金、手当などの受給状況
- 課税状況
申告していない口座があっても調査で判明します。申告漏れは後から返還を求められる原因になるため、把握している範囲で正直に申告してください。
扶養に関する調査
親族に援助できるかを確認する調査です。ただし、いきなり親族に連絡がいくわけではありません。まず本人からの聞き取りが行われ、「扶養が期待できる」と判断された方にだけ照会が行われます。
DVや虐待から逃れている、長期間音信不通である、著しく関係が悪いといった事情がある場合は、照会を控えることになっています。該当する事情があれば、申請時に具体的に伝えてください。
決定を待つ間、お金がないときは
審査には最大30日かかることがあります。その間の生活費がまったくない、という状況も起こり得ます。
まず、その状況を福祉事務所にはっきり伝えてください。所持金がほとんどない、今日食べるものがない、といった急迫した状態であれば、対応が検討されます。
生活保護法には、急を要する場合には申請を待たずに必要な保護を行える規定があります。また、状況によっては次のような制度の利用も案内されます。
- 社会福祉協議会の生活福祉資金貸付(緊急小口資金など)
- フードバンクや食料支援
- 一時的な宿泊場所の提供
「決定まで待ってください」とだけ言われて何も案内がない場合は、支援団体や法テラスなどに相談することも検討してください。
支給の開始日と初回の振込
保護が決定されると、原則として申請した日にさかのぼって保護が開始されます。審査に時間がかかっても、その分が支給されない、ということにはなりません。
初回の支給は、決定後に窓口での手渡しまたは口座振込で行われます。2回目以降は毎月決まった日に支給されるのが一般的で、支給日は自治体によって異なります。
また、保護開始と同時に次のような手続きも進みます。
- 国民健康保険からの脱退(医療は医療扶助でまかなわれます)
- 国民年金保険料の法定免除の届出
- 医療機関を受診する際の手続きの案内
- 担当ケースワーカーの決定
分からないことは、担当のケースワーカーに遠慮なく質問してください。
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