生活保護を受ける流れと申請について
生活が本当に苦しい状況となり、生活保護を受けなければ生活が困難となった場合、いざ申請をしようとしてもどうして良いか知っている人は少ないでしょう。
生活保護は申請後すぐ受給されるわけではなく、申請したからといって必ず受給が決定するものではありません
生活保護受給までの流れを見ていきましょう。
生活保護を受けるにはまず相談
生活に困窮し困っている場合は、各市区町村の福祉事務所に相談にいくことが大事です。
生活保護は、居住地を管轄する福祉事務所が、保護実施機関となります。生活に困った場合は、自分の居住地を管轄する、福祉事務所に相談にいきましょう。
福祉事務所の職員との面談
この面談では
- 生活が困窮している状況の確認
- 現在の状況を打開する方法がないか
を探っていきます。
他の制度を利用出来ないか
生活保護は他法優先のため、他の法律制度を利用することで、収入を補い生活が安定するのであれば、生活保護は受給されません。
利用出来る資産や借金がないか
生活保護を受給する前に、生活を安定させるために、利用出来る資産の活用を行うことが原則です。借金がある人も、生活保護を受給することは出来ないので、負債状況の確認も行われます。
利用できる資産とは、不動産やマイカー、預貯金を含めた身の回りの資産などのことで、こちらの生活保護の条件ページから確認することができますので参考にしてみて下さい。
生活保護受給申請を行う
福祉事務所の職員と面談しただけでは、生活保護の申請を行ったことにはなりません。申請書を提出して初めて申請となるので注意が必要です。
氏名はもちろんですが、申請の理由などの申請書の記入欄は、全て記載するようにしましょう。
申請書の他に、収入や資産についての申告書の記載も忘れず行います。生活保護受給の申請には、申請書・申告書の他に、いろいろな書類が必要です。
生活保護受給申請に必要な主な書類
- 本人確認書類
運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど、顔写真付きのもの
- 健康保険証
- 印鑑
- 収入に関する書類
給料明細書や、手当を受給していれば、受給が分かるもの
- 年金手帳や証書
- 資産に関する書類
- 預貯金通帳
- 家賃の分かる契約書などの書類
- 公共料金の領収書
これらの書類は、すべて必要な場合と、必要ではない場合があります。また、主な必要書類以外にも、個人によって違う場合がありますので、申請前に何が必要か確認しておいた方がスムーズです。
申請書に基づいて調査が行われる
申請者から、提出された申請書・申告書をもとに福祉事務所による調査が行われます。調査は、申請者が申請した内容に偽りがないか、保護の要件があるかの確認をするために行われるものです。
福祉事務所の職員が自宅に訪問し調査を行い、本人から
- 資産や収入
- 家族
- 親戚
に対する聞き取りが行われます。この調査は本人からの聞き取りだけでなく銀行や保険会社などへも行われるため、資産を申告しなくても持っていれば確実に発覚します。
資産を隠しての受給申請は、ただ印象を悪くするだけなので何のメリットもありませんので、お持ちの段階で売却を考えられた方が、スムーズに受給出来るといえます。
生活保護受給決定
福祉事務所の調査が終わり、保護要件を満たしていると判断された場合は、生活保護を受給することができます。
調査終了後、生活保護受給が決定した申請者には、2週間〜1か月ほどで、保護決定通知が届きます。調査を行ったからといって全ての人の保護が決定するわけではなく、保護申請が却下される場合もありえるのです。生活保護受給までの流れは、各福祉事務所によって異なってきますので、しっかり確認をしておくと良いでしょう。