生活保護をもらうなら仕事をする意思を示すことも重要なポイント

生活保護をもらうなら仕事をする意思を示すことも重要なポイント

 

生活保護は、最低限度の生活を保障する制度で、食費や住居、教育など、さまざまな給付によって生活が保障されます。そのことから、お金をもらって生活が営めるようになる制度と捉えられますが、生活保護には貧困を防止するという側面もあります。

 

生活保護の受給者が、いつまでも給付を受け続けるのではなく自立を目指す制度というのが大前提なのです。

仕事は絶対にしないといけないの?

生活保護を受給していても、心身が健康で仕事が出来る状態の人は仕事をするようにと指導されます。しかし、仕事をしたくても出来ない状況の人もいるでしょう。

 

そうした仕事をしたくても出来ない人に対し、生活保護はいろいろな側面からの支援を行っています。

仕事を探すためのお金がない場合は?

 

仕事探しをするのにもお金はかかります。履歴書代や写真代、面接時の交通費など細かい出費があり、仕事がなかなか見つからないほど、経済的な負担が増えていきます。

 

仕事探しの費用が無いため、そもそも定職に就けないという人も少なくありません。生活保護では、仕事探しのためのお金も支給されると覚えておきましょう。

仕事探しのために支給される

【就労活動促進費】

就労活動促進費とは、就職活動にかかる費用のことです。生活扶助の一部として支給されるもので、仕事を探すための費用として月額5,000円が6ヶ月間支給されます。

 

→生活扶助とは?

母子家庭でなかなか仕事ができないケース

 

学童期の子供がいる場合は、平日行われる学校の行事、インフルエンザ等の病気による、急な学級閉鎖などがあり、仕事を休みがちになります。そのため、なかなか正社員として働けないのが現状ではないでしょうか。

 

夫婦が揃った家庭であれば、子供の行事や急な休みに交替で対応出来ますが、母子家庭ではなかなかそうはいきません。母親が全てを担うことになるのです。

 

そのため母子家庭の母親は、パートやアルバイトといった就労形態が多くなります。非正規雇用の場合は時給も安いので、母親の収入だけで生活していくことは難しく、結果的に生活保護の受給期間が長くなることが多いようです。

資格がない場合の支援などはあるの?

 

仕事によっては、フォークリフトや介護など、特定の資格が必要な場合があるでしょう。資格を持っていないため仕事をすることが出来ない、資格を持っていることで収入アップが望める場合などは、

 

資格取得のための資金が支給される

 

のをご存知でしたか?

 

ですが、同じ資格でも簿記や漢字検定など、仕事内容にあまり関係のない資格というのは対象外となりますので注意が必要ですが、生活保護受給期間に資格が取れるのはある意味嬉しいことですよね。

技能習得費の支援制度

資格取得のためのお金として、最高2年間、年間78,000円を上限として、技能習得費が支給されます。

 

習得に2年かかる資格であっても、1年ごとの申請が必要です。この支給金は保護実施期間である、福祉事務所によって運用が異なります。

  • 資格を習得出来なかった場合
  • 資格取得後に就職活動を怠った場合
  • 就職してもすぐ辞めてしまった時

などは、返還しないといけない場合もあるようですので、技能習得で支援を受ける際にはよくよく考えてから申請するようにしましょう。

仕事が決まった場合はどうなるの?

 

仕事が決まったら必ず役所に報告しましょう。仕事が決まったことで支給されるお金があります。

就職支度金の支援制度

仕事が決まった場合には、職種によってはスーツや靴などを新しく購入しないといけない場合がありますよね。せっかく仕事が決まっても購入費がないために、必要な物を揃えると生活が厳しくなるといったこともあるでしょう。

 

そのような時に必要な洋服類、履き物などの購入のため31,000円を上限として支給されるのが就職支度金です。

 

通勤先が遠方で通勤費がかかる場合は、通勤費(初任給の支給まで)も含まれる場合がありますので、知っておくと良いでしょう。

生活保護では給料収入は申告すべき?

 

働いて給料をもらったら、役所に収入があったことを報告(収入申告)が必要です。

 

生活保護は、必要経費や各種控除を差し引いた金額を収入とする、収入認定という考え方で収入を決定しています。

給料から控除されるもの

基礎控除

給料収入がある人は、交通費や各種手当てを含めた総支給額から、働くために必要な経費を収入に応じて控除されます。

 

未成年者控除

働いている未成年者が受けられる控除です。基礎控除にプラスして、さらなる控除を受けることが出来ます。

 

新規就労控除

新たに継続した仕事に就いた場合に、基礎控除に加えて受けられますが、6か月間限定の控除となります。

 

交通費

働くために必要な経費は収入として認定されないので、交通費は実費で控除されます。電車・バスはもちろんですが、必要と認められた時は自動車やバイクの通勤も対象です。

 

しかし、交通費が会社から全額支給されている場合は、控除の対象とはなりません。

 

その他必要と認められた費用

社会保険料、保育園・幼稚園の利用料、労働組合費などの働くために間接的に必要な費用も、控除の対象となります。

働いた分は生活保護費から減額されるって本当?

 

生活保護受給者が仕事を始めた場合、収入認定された金額が生活保護費から引かれて支給されることになります。

 

働いていなかった時は全額支給だった生活保護費が、働くことで引かれることになるので、働き損と思う人も少なくありません。

本当に仕事しない方が得なの?

働いて収入を得るよりも、働かないでお金が入るほうが良いと考える人もいるでしょう。

 

しかし仕事には、収入を得る以外にも目的があります。それは、社会と関わるということ。仕事をしていれば、少なからず他人を通して社会全体と関わることになります。

 

人に感謝される、また何かの達成感というものは、仕事をしているからこそ得られるものです。自分が誰かの為になっていると思えることは、生きている価値となり、生きる喜びとなるでしょう。

 

生活保護制度では、そうした人としての目に見えない部分の自立も支援しているのです。

仕事で得た収入を隠したらどうなるの?

 

生活保護を受給していても、ギリギリの生活をしてる人は少なくありません。

 

自分が仕事をはじめたことを、役所に報告しなければバレないのではないか。バレなければ給料と保護費の両方を受け取ることが出来るのではないか、そう考えてしまう気持ちも分からなくはありません。

 

しかし、仕事をしていることは本人が隠しても必ずバレてしまいます。給料を支払っている会社は、市役所に給料支払報告書を提出しますので、その報告書によって市役所に勤務先と給料額が知られてしまうのです。

給料支払報告書を出さない会社ならバレない?

では、給料支払い報告書を提出していない会社の日雇いなら、バレないのでしょうか?

 

生活保護を受給していて働いていることは、匿名の電話によって情報がもたらされることがあります。本人がどれだけばれないようにしても、どこからかバレてしまうものなのです。

 

収入申告を怠ると、各種控除が受けられないばかりか、未申告分は全額返還金となるリスクがあります。たとえその時にはわからなくても、後々にバレてしまえば必ずと言っていいほど返還命令が出されます。

 

そして、悪質な場合には詐欺で訴えられたこともあったとか。絶対に不正受給はやめるようにしましょう。

働いたらすぐに生活保護は廃止されるの?

 

仕事をはじめて収入を得るようになったら、生活保護がすぐ廃止になるのではないか不安になる人も多いでしょう。

 

結論からいうと、生活保護はすぐには廃止にはなりません

 

仕事を始めたからといって、仕事をすぐ辞めてしまう場合や、仕事が出来なくなってしまう場合もあるでしょう。何ヶ月間か仕事が継続され、生活の安定が保てていることが確認出来なければ、生活保護が廃止されてしまうことはありません。ですので、安心して働きに出るようにしましょう。

生活保護が廃止になる前にやっておきたいこと

仕事を行うことで生活が安定し、生活保護が廃止出来る状態になったら、就労自立給付金の申請を行いましょう。

就労自立給付金ってなに?

仕事が決まって6か月以上の安定した収入が望め、保護が廃止される場合に支給されます。

 

収入認定されていた金額の一部分を、仮想的に積み立てていたものとして、保護廃止後に支給されるものです。(積み立てがない場合は支給されない)

 

就労自立給付金の上限は、単身世帯10万円、多人数世帯15万円となっています。